コラム

2020年08月27日お葬式の情報

【天理教】のお葬式 ~神道に基づくおみおくり~

ありがとうございます。

 

中野市・山ノ内町・長野市を中心にお葬式・家族葬・御法要のお手伝いをさせていただいております、ベルホール吉池・ベルハウスの土屋正雄です。

 

長野市・中野市・山ノ内町を含む長野県北信地方に限らず、仏教によるお葬式・家族葬が圧倒的に多いです。

その他にも、神主様による神葬祭、宗教者によらない信者の方々でお送りする友人葬、様々な儀式によるお葬式があります。

そんな中に「天理教」での告別式も数件お手伝いさせていただく事があります。

 

今回は「天理教」によるお葬式についてお知らせします。

 

※あくまで一般的な考え・流れのお知らせです。地域・導師様・教会によって、作法・お考え方・流れ等々、若干の違いがある場合がありますのでご承知おきください。

 

【天理教とは?】

 天理教は江戸時代末期に誕生し、明治末期から昭和初期にかけて教勢を伸ばした新興宗教です。

「親神様」と呼ばれる天理王命(てんりおうのみこと)の教えを、教祖である「中山みき」がこの世を創造した神『天理王命』の啓示を受け誕生したとされています。奈良県天理市に教会本部を構え、信者により国内をはじめ、世界各国にもその教えは広まっています。


【天理教における葬儀の考え方】

 天理教では、「人間の体は、魂の仮住まいの場として親神様が貸してくださったもの」と考えています。

誕生は親神様が魂に体を貸してくださることを指します。

人間の体を借りた魂は、この世で皆と楽しく、仲良く、助け合いながら暮らすよう親神様から教えられ、日常生活を送ります。

 月日が経ち、やがて死が訪れたとき、借りていた体を親神様にお返しします。

 そして魂は、親神様のもとで新たな体が見つかるまで待つことになるのです。

 この考えから、天理教での葬儀は、古くなった体を親神様にお返しするための儀式とされています。

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【「死」とは「出直す」こと】

 天理教では魂は死によって新たに生まれ変わり、やり直すという考えから「死」のことを「出直す」といいます。

 「亡くなりました」ではなく、「出直されました」と言い換えるとよいでしょう。

あくまで一般的な考え・流れのお知らせです。地域・導師様・教会によって、作法・お考え方・流れ等々、若干の違いがある場合がありますのでご承知おきください。

【「通夜」にあたる「みたまうつし」】

 仏式でいう通夜のことを天理教では、「みたまうつし」と呼びます。

 「親神様から借りていた体から御霊(みたま)を移す」ことから名付けられ、天理教式葬儀の大きな特徴といえます。

 みたまうつしは告別式より重要な儀式とされているため、天理教徒は告別式よりもみたまうつしに参列される方が多いでしょう。

あくまで一般的な考え・流れのお知らせです。地域・導師様・教会によって、作法・お考え方・流れ等々、若干の違いがある場合がありますのでご承知おきください。

【通夜や告別式の相談は神社ではなく教会へ】

 天理教は昭和20年頃まで神道の一派として存在していたため、葬儀は仏式より神式に近い形式です。しかし、独自の教理があるため、一般的な神式の葬儀と作法が異なる点があります。

 天理教式の葬儀のやり方やマナーは、神社ではなく所属している教会に相談し進めていくのがよいでしょう。

あくまで一般的な考え・流れのお知らせです。地域・導師様・教会によって、作法・お考え方・流れ等々、若干の違いがある場合がありますのでご承知おきください。

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【天理教の葬儀の流れとマナー】

 ここでは、ご逝去から葬儀後の法事・法要にいたるまで、その流れとやるべきことやマナーについてご紹介します。

〇ご逝去当日(出直し)

【搬送】

病院でご逝去された場合、葬儀社へ連絡し寝台車でご遺体を自宅に搬送します。

【葬儀の形式】

喪主や家族は葬儀を天理教式で行うのか、それ以外で行うのかを決めます。※看護師さん、医療従事者がお身体を綺麗にするエンゼルケアや寝台車のお迎えが来るまでの待ち時間を利用して決めるとよいでしょう。時間とお気持ちに、少しでもゆとりがあるようなら、「もしもの時」の前に御相談・御検討いただく事をご案内しています。

【連絡】

 天理教式で葬儀を行う場合は、所属している協会長に連絡を入れましょう。

【お葬式(告別式)の段取り】

 天理教式のお葬式では、喪主は教会長と相談しながら葬儀の日取りを決めます。

「みたまうつし」と「告別式」では祭官や楽人を依頼しますので、その人数も相談しましょう。

所属する教会によっては楽人を依頼せず「テープ」や「CD」を流す場合もありますので、教会長に確認するのがよいでしょう。

※楽人(がくじん)とは、音楽を演奏する人のことを言います。あくまで一般的な考え・流れのお知らせです。地域・導師様・教会によって、作法・お考え方・流れ等々、若干の違いがある場合がありますのでご承知おきください。

【お供え】

 自宅への搬送が終わり安置したら、ご遺体の前にお供えをします。お供えするものは、お酒(お神酒)、米、魚、野菜、菓子、乾物などです。

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※どのタイミングでお供えするか?どんなものをお供えするか?所属する教会によって異なる場合がありますので、教会長さんへご確認することをお知らせしています。

 またこのとき、教会によっては「おつとめ」をするところもありますので、教会長に確認するとよいでしょう。「おつとめ」とは、神前で礼拝することをいいます。

【通夜当日(みたまうつし)】

 あくまで一例です。ご参考にして下さい。

1】 祭主と祭官の入場 頭を下げてお迎えする。

2】 祓詞奏上副祭主が祓詞(はらいのことば)を述べます。その後、霊璽、霊舎、玉串、祭主、参列者を祓います。

参列者を祓う時には頭を下げます。

3】 遷霊祭詞奏上祭主が遷霊祭詞(うつしのことば)を述べます。

その後灯りが消され、御霊を体から親神様ものとへうつす「みたまうつし」が行われます。この間参列者は平伏します。

4】 献饌霊舎(みたまや)にお供えをします。

5】 玉串奉奠・鎮霊祭奏上祭主が玉串奉奠(たまぐしほうてん)を行い、みたまうつしの儀を終える鎮霊祭詞(しずめのことば)を述べます。

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※玉串奉奠とは、仏式でいう「焼香」にあたるもので、「玉串」と呼ばれる榊(さかき)の枝を神様にお供えします。

6】 祭員列拝祭主のお手伝いをしてくださった方や世話役の方々が参拝をします。

7】 喪主・遺族・一般参列者玉串奉奠

8】 祭主と祭員の退場

 このあと御遺族が柩の前に集まり十二下りのお歌でおつとめをする教会も多いため、近親者や残れる人は一緒に唱和して故人を偲びます。この流れの他にも、神前の供物を下げる「撤饌」を行うところもありますので、教会長とよく相談しておきましょう。

あくまで一般的な考え・流れのお知らせです。地域・導師様・教会によって、作法・お考え方・流れ等々、若干の違いがある場合がありますのでご承知おきください。

【通夜(みたまうつし)のマナー】

 玉串奉奠(たまぐしほうてん)の手順と作法をお知らせいたします。

1)祭員から玉串を受け取ります。

◆◆作法:受け取り方右手で榊の枝の根元を上から持ち、そのあと葉先に左手を下から添えます。

2)一礼する祭壇に向かい姿勢を正し、葉先を祭壇側、根元を自分側にくるよう右回りに90度回し、一礼します。

3)玉串をお供えするお供えするときは祭壇側に枝の根元が来るよう回転させます。

◆◆作法:供え方まず、右手を根元から榊の中央上、葉先の下あたりに持ち替えます。 次に、左手を榊の根元に持ち替えます。 最後に、右回りに180度回転させ、根元を祭壇側に向け玉串台にお供えします。

【参拝の手順と作法】

天理教式の参拝は「二礼四拍手一拝四拍手一礼(にれいしはくしゅいっぱいしはくしゅいちれい)」です。

1)二礼:祭壇の前で2軽く礼をする

2)四拍手:拍手を4うつ(天理教では小さく音をたててもよい

3)一拝:1深くお辞儀をする

4)四拍手:拍手を4うつ(天理教では小さく音をたててもよい

5)一礼:最後に1軽く礼をする

※「礼」:30度くらいの軽いお辞儀 「拝」:最敬礼90度くらいの深いお辞儀

一般的に参拝時の拍手は「しのび手」といって音を出さずにうちますが、天理教式の拍手では音をたててもよいとされています。あくまで一般的な考え・流れのお知らせです。地域・導師様・教会によって、作法・お考え方・流れ等々、若干の違いがある場合がありますのでご承知おきください。

【告別式当日】

基本的な流れは通夜とあまり変わりません。

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1)祭主と祭官の入場頭を下げてお迎えする。

2)しのび詞奏上副祭主がしのびの詞で故人の一代記や信仰の経歴などを紹介します。

3)玉串奉奠・告別祭詞奏上祭主が玉串奉奠を行い、告別祭詞(お別れのことば)を述べます。この間参列者は平伏します。

4)祭員列拝

5)喪主・遺族・一般参列者玉串奉奠

6)祭主と祭員の退場

火葬場では、祭主が玉串奉奠・火葬祭詞を奏上し、参列者による玉串奉奠が行われます。地域・導師様・教会によって、作法・お考え方・流れ等々、若干の違いがある場合があります。

【お葬式後の流れ】

 火葬された遺骨は、新霊様の前か横に安置して納骨の日を待ちます。墓石前にお供えするお供えものの準備もしておきましょう。 ここでは葬儀後の納骨や法事・法要までをご紹介します。

【納骨】

納骨の際は、「納骨ののりと」を奏上のうえ、納骨します。※教会長様のお考えもおりますので御確認下さい。

分骨をして本部や大教会へ納める場合もありますので、教会に確認してみましょう。

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【天理教の法事・法要】

仏式での法事・法要にあたる儀式が旬日祭です。

天理教式では、出直しの日(ご逝去当日)を1日目とし、10日ごとに旬日祭を行います。

仏式の初七日にあたる十日祭に始まり、二十日祭、三十日祭、四十日祭と続き、五十日祭は忌明けとして盛大に行われます。

その後の百日祭、一年祭、五年祭、十年祭に関しては、所属する教会に確認するとよいでしょう。

近年、十日祭は仏式の初七日同様、葬儀当日に行うことが多くなりました。

十日祭の日程は、事前に教会長と打ち合わせをしておきましょう。天理教式では、通夜振る舞いや茶話会のような飲食の提供がほとんどありません

通夜(みたまうつし)や告別式といった儀式を中心に行われるのが天理教式の葬儀の特徴といえます。

【天理教での香典のマナー】

 天理教式の香典マナーは神式とほぼ同様です。しかし、仏式とは異なる点がありますので注意しましょう。

〇のしの選び方と水引き

天理教式では市販の香典袋を使用してもかまいませんが、仏式に使う蓮の花の書かれたものは避けましょう

水引は、白黒もしくは黄白、銀色の結びきりのものを選びます。※地域により異なる場合があります。

〇表書き

天理教式の表書きは、「御玉串料」「御榊料」「御霊前」と書きます。

【天理教式葬儀と仏式葬儀の違い】

宗教ごとに葬儀の考え方が異なれば、おのずと流れやマナーも変わってきます。

天理教式の葬儀の特徴・仏式との相違点は以下のとおりです。  

〇天理教式では「葬儀」は魂をうつしかえる儀式のことであり、通夜にあたる「みたまうつし」が告別式より重要な儀式であり、参列者も多い(地域によります)

〇お葬式(告別式)の相談は神社ではなく、天理教会に相談する。

〇天理教式では仏式の「焼香」のかわりに、「玉串奉奠(たまぐしほうてん)」と呼ばれる榊(さかき)の枝を神様にお供えする。

〇天理教式の参拝は「二礼四拍手一拝四拍手一礼」※拍手は音をたててもよい。

〇香典袋は蓮の絵の入ったものは使用しない。

天理教において、死に対する考え方は「魂が生まれ変わるとき」です。天理教の葬儀は親神様への神聖なる儀式となりますので、きちんとした流れやマナーを把握しておくことが必要といえるでしょう。

 

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 天理教の「教会」は約16,600(2015年教内調査)と言われます。皆さんも良く利用するコンビニエンスストアの数に近い数あります。皆さんの近くにも天理教の「教会」があるかもしれません。

あくまで一般的な考え・流れのお知らせです。地域・導師様・教会によって、作法・お考え方・流れ等々、若干の違いがある場合がありますのでご承知おきください。

りがとうございます。

この記事の著者:(株)よしいけ/取締役専務 土屋正雄

土屋正雄

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